30代サラリーマンの高配当と株主優待投資ブログ

セミリタイア/FIREを目指すサラリーマンのブログ。配当は再投資、優待はご褒美。2020年9月から株式投資の記録をつけて、2032年に資産1億円を目指します。(多分)

新NISAは最短の5年で枠を使い切るのが正解か?【新NISAの使い方について考える】

どうも、たっつんです。

2024年1月からはいよいよ新NISA制度が導入され、18歳以上であれば誰でも生涯で1800万円の非課税投資枠を利用することが可能になります。

これからどういう戦略シナリオを取るか悩んでいる人も多いかと思います。

かくいう私もその中の一人なのですが、ネット上では「年間投資上限額の360万円をフルに投資して、最短で1800万円の投資枠を埋めてやるぜ!」という声をチラホラ耳にします。

もちろんそれも一つの選択だとは思いますが、今回は新NISAの使い方について深掘りしつつ私見を述べたいと思います。

あくまで投資歴7年半程度の筆者の私見になります!

新NISA 簡単おさらい

説明するまでもないかもしれませんが、新NISA制度について軽くおさらいをします。

新NISAのポイント

・株や投資信託の利益を非課税で受け取ることができる口座を利用できる。

・投資上限額は一人につき1800万円。

・投資枠は「積立投資枠」と「成長投資枠」の二種がある。

 ○積立投資枠では積立・分散に適した一定の投資信託のみ購入することができる。

  積立投資枠の投資上限額は年間120万円。生涯だと1800万円。

 ○成長投資枠では投資信託のみではなく、上場株式などを購入することができる。

  成長投資枠の投資上限額は年間240万円。生涯だと1200万円

・そのため、成長投資枠で1200万円使った場合は、積立投資枠は600万円が上限となる。

 ○ちなみに、それぞれの口座の年間投資上限額を最大限使った場合、5年間で1800万円の投資枠を使い切ることができる。(積立枠600万円、成長枠1200万円)

・非課税枠内で保有商品を売却すると、その投資枠は翌年以降に再利用可能となる。

新NISAは最短の5年で枠を使い切るのが正解か?

さて、神改正とも呼ばれている新NISA制度ですが、ネット上では「最短の5年で投資枠を使い切るのが最強」というような意見をチラホラ見かけます。

これについて、結論からいうと筆者的には「NO」を突き付けたいと思います。もちろん最も投資効率が良くなる可能性はあるかもしれませんが、100%そうとは言いきれないと考えます。

まず「最短で1800万円の投資枠を使い切るのが最強」と言われる根拠には「より長い時間運用することが可能になり、投資効率が良い」という背景があると考えます。

しかし、この前提には「株や投資信託を買い付けた5年間が相場のピークである」という可能性が考慮されていません。

例えば2024年に新NISAが導入されてから5年間にわたり資産を買い付けたとしても、5年後の2029年から下落相場が続く可能性だってあり得ます。

その場合、最短の5年間で買い付けた資産の評価額は目減りしていくことになりますし、投資枠を使い切ってしまっているので新規での買い付けができず機会損失に繋がります。

すなわち、2029年以降の下落相場でコツコツ買い付けた方が資産を安く買うことができます。

当然これは「たられば」の話です。もしもの話をすればキリはありませんね。

新NISAの運用は時間の分散を視野に入れる

5年間のスパンで資産運用を考えるのも一つの手ですが、せっかく無期限の非課税枠が与えられるのでより長期間での運用を視野に入れるのも手だと思います。

新NISAで使える資金は1800万円が上限と決まっています。そもそも、誰もが1800万円を投資すること自体が難しいでしょうが、いずれにせよ投資できる資金には限りがあります。

であれば新NISA導入直後からの最短運用については「限りある資金を5年間で集中投資するか、はたまたより長期間にわたり分散投資するか」と捉えることもできます。

資産運用に関して言えば、先のことは誰にもわかりません。天才トレーダーも優秀なアナリストも確固たる未来の予想はできないのです。だからこそ「長期・積立・分散」の原則が最も理に叶っているとされています。

「長期・積立・分散」の原理原則に沿うならば、投資期間をより分散することもリスクコントロールの一つと言えるでしょう。

最短での投資には投資資金の捻出もハードルが高い

そもそも5年間の最速期間で新NISA枠を埋めようとした場合、積立投資枠では月に10万円、年間で120万円を積立てる必要があります。それに付け加え、成長投資枠で年間240万円を投資する必要があるのです。

一般的に年間360万円の投資を5年間続けることは難しいと思われます。それに積立投資枠ならまだしも、個別銘柄を買うことができる成長投資枠で「年間240万円を投資しなければならない」という状況もいかがなものかと思います。

ドルコスト平均法でのタイミングを図らない積立投資で定額を買い付け続けることは理解できます。しかし成長投資枠での投資は株価の値上がり益を狙って運用するものだと思いますし、株が安くなったタイミングを見計らって買うものではないでしょうか。

そのような特性のものでありながらも「今年の投資枠を埋めないといけないから何か買わなくては」という状況では、真に狙いたい銘柄を買うことができるとは到底思えません。

積立投資枠に関しても一般的に見て毎月10万円の投資は難しいはずですし、無理の無い範囲で余剰資金を投じる程度の感覚でいいと思います。

私は新NISAをこう使う!

さて、散々私見を述べましたが、最後にもう一つ私見を述べます。

私なりの新NISAの使い方はまだ検討中ではありますが、積立投資枠についてはオールカントリーなどの幅広く分散できる商品を毎月買い付ける予定です。

ただし、購入額は時期を見て変更するつもりで、それは何らかのテクニカル指標やチャート分析の結果を鑑みて臨機応変に変更させる計画をしています。

多少の慣れも必要ですしドルコスト平均法の理念とは少し違って来るかもしれませんが、我流の投資術を磨く意味合いでも一つのチャレンジとします。

購入金額を変更するスパンはざっくりと半年程度毎を想定しているので、いずれにせよ長期での運用であることに変わりはありません。

そして成長投資枠については、これまでノウハウを培ってきた個別銘柄への投資に使いたいと思います。

元より期待の銘柄を買ったら1年以上保有することがほとんどですし、頻繁に売買することも少ないです。頻繁に売買するデイトレーダーやスイングトレーダーであれば「年間240万円の投資額は少ない!何回転もさせていればすぐだ!」となるかもしれませんが、個人的にはひとまず240万円もあれば十分です。現状のNISAでも上限の120万円をどうにか使っている状況ですしね。(なお、短期〜中期用のトレードは特定口座で実施しています。)

まとめると、成長投資枠はある程度厳選した銘柄を買い付けたいと考えています。NISAの特性上、仮に含み損が出た場合に損益通算ができませんし、よほど自信のある銘柄だけを買いたいです。

口座の使い分けについて明記すれば以下の通りでしょうか。

NISA口座と特定口座の使い分け

NISA口座:特に自信がある銘柄を長期保有する。自信がある高配当株もOK。

特定口座:ある程度のリターンが見込めそうな銘柄のトレード用。短期、中期もこちら。

新NISAがとてもいい制度であることは間違いないですが、これまで以上に年齢や運用資産を加味したリスク許容度をしっかり考える必要があると思います。

ぜひ、自分なりの投資戦略を立ててみてはいかがでしょうか。

▼過去記事

okuri-man.hatenablog.com

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