30代サラリーマンの高配当と株主優待投資ブログ

セミリタイア/FIREを目指すサラリーマンのブログ。配当は再投資、優待はご褒美。2020年9月から株式投資の記録をつけて、2032年に資産1億円を目指します。(多分)

【書評/レビュー】投資脳(著・上岡正明)を読んだ感想。

どうも、たっつんです!

上岡正明さんの「投資脳」を読んだので感想を書きます。

あくまで個人的な感想であり、要約ではない点にご注意ください。

「投資脳」の要素は頭脳資産、経験資産、金融資産

投資と聞くと一般的に金融資産に目を向けがちですが、本書では頭脳、経験、金融の要素に投資し最大のリターンを得るべきという視座が高い内容の本となっていました。

株式投資の買い時や売り時を図るテクニックやチャートの読解法というような実践技術ではなく、自己啓発本に近い内容です。

実際、ネットで検索すればありとあらゆる投資手法やテクニックはある程度身につくものですし、これからはむしろ投資手法や技法よりも「考え方」の方が大事になるかもしれません。

投資に取り組む人全てに共通して「金融資産を増やしたい」という思いは大なり小なりあると思います。であれば「投資脳」では本来ならば金融資産にフォーカスすべきでしょう。

しかし、本書において金融資産は減ることもあれば盗まれることもあるが、頭脳や経験へ投資は盗まれたりなくなったりするリスクはないと力強く説いている点が印象的でした。

いわゆる巷でよく言われる「自己投資に励みなさいよ」ということではあるのですが、言語化したらすっと腑に落ちるものですね。

投資家リテラシーという考え方

「投資をしたことによるロスよりも、機会損失したロスに目を向けよ」という旨の内容はなるほどと思わされました。

人間は変化を拒むようにできた生き物です。急激な環境の変化よりも、慣れた環境や人間関係の中に身を置いた方が楽で心地良いものです。

それは確かにそうでしょうし、共感もできます。ただ、その慣れ親しんだ環境に身を置き続けていることで新しい経験や価値観を得られる機会も失われていると考えることもできます。

変化に富んだ刺激のある環境に身を置くことで新たなスキル、能力や考え方を手に入れます。しかもその手に入れたもの(頭脳資産、経験資産)は誰かに盗まれたり無くなったりすることはありません。

それらの頭脳資産や経験資産を早く手に入れ、時間をかけて複利の効果で倍々にしていく…それこそが投資家にとってのリテラシーなのかもしれません。

金融リテラシーは、お金の問題について何が得でどうすれば損かという損得勘定をするものという認識ですが、投資家リテラシーはお金のみならず、人生における全ての選択において発揮され研ぎ澄ましていくことができます。

例えば時給1000円の仕事を1日して8000円を得ることと、丸一日を好きな分野の学びに充てること、両者ではどちらがいいでしょうか。

短期的にお金が必要であれば前者でしょう。ただ、今すぐにお金が必要なわけではなく、より長期的な視点で物事を見ることができるのであれば後者になるでしょう。

どちらが良い悪いという話ではなく、その時その状況において瞬時に最適な判断ができること、それこそが投資家リテラシー的な考え方だと個人的には読み取りました。

上述したように、これからはむしろ投資手法や技法よりも「考え方」の方が大事になるのです。

圧倒的行動力

筆者は会社経営を行いつつ、その傍で大学院でMBAを取得。学会で論文等を発表しながら、大学での客員講師を歴任。更にコロナ禍で開始したyoutubeは今や22万人の登録者数となっています。

一体、日本のどこを探したらこれだけのパフォーマンスを実現できる人がいるのでしょうか。

「忙しい」「時間が無い」を口にするのが恥ずかしいとさえ思ってしまいます。この人ほど努力したか?突き詰めているか?と聞かれれば、その答えはNOです。

同じ24時間を過ごしているはずなのに、これだけ差が生まれアウトプットの量が違う理由は個人的には迷いの無さでは無いかと推察しています。

日々のルーティンや仕事を最適化し、どこに注力するかを明確にする。インプットをしつつ同時にアウトプットを出していく。その積み重ねと繰り返しが常人離れした成果の秘訣では無いかと考えます。

もちろん、自分が全く同じ努力や成果を出す必要はないと思いますが、真似できるところや取り入れられる部分はあると思いました。

資産は誰もが持つもの

本書では資産は誰もが持つものだと語ります。それはお金だけではなく頭脳資産、経験資産、金融資産に大別されます。

では、これらの資産を大きくするために必要はことは何か?それは「時間」を投資することです。

人生においてまるっきり同じ1日はありません。常に変化する人生の中で、その時その瞬間に時間をどこに投資するべきか、どこに投資したら最大の成果を得られるか。投資家リテラシーを磨くにはそのような視点で物事を考えなければいけないと思います。

当然、家族の時間や趣味の時間など、自分にとって重要だと思う時間をすり減らす必要はありません、要はバランスです。

誰もが保有する最大のリソースである「時間」をいかにうまく使うのか。今一度考え直すきっかけとなりました。

ふと通勤のバスや電車の中を見てみると、大半の人がスマホアプリと向き合っています。なんとなくダラダラとアプリで時間を消費し、ネットで話題のニュースを見ては誰かの批判、非難コメントを追いかける…。

本当に大切なのは自分自身の人生のはずなのに、貴重な時間を無為に過ごしたり、他人の批評に消費したりするのは勿体ないです。その時間の全てを自分にベットしてみましょう。きっと頭脳、経験、ひいては金融資産も今よりずっと大きく育つことでしょう。

初期投資の考え方

個人的には「初期投資」の重要性に改めて気付かされました。多くの人にとって初期投資はできるだけ安く抑えてしまいたいものだと思います。

これを筆者は「かかるコスト>収入」は行動初期における投資の方程式だと言語化しています。そう、当然と言えば当然なのです。趣味の世界でいうところの「道具を揃えても、続くか分からないからな〜」と同じです。

しかし、続くか続かないか(成果が出るか否か)はやってみないとわからないものです。そこで二の足を踏んでスタートしなかったら失敗も成功も得られません。すなわち何も得られず、何も変わらないのです。

行動初期は「かかるコスト>収入」が必然。これを踏まえた上でチャレンジし、そこで失敗と成功を繰り返して次のアクションにつなげていく…そう考えば無駄な初期投資など無いのかもしれません。

こんな人におすすめ

この本は株式投資の技術、技法を学ぶものではありません。お金を増やす手段を説いている本でありながらも、お金が手に入ることは副次的な効果の一つでしかないように印象付けられました。

一言で言えば「自己投資しよう」に帰結してしまうかもしれませんが、それを幅広い角度と視点から記載しています。

チャレンジすること、行動することの大切さにフォーカスを充てて書かれていますが、それでも実際には行動できない人が多いと筆者は指摘します。その改善のためには問題意識を持つことだ大事だとも言います。

現状の暮らしに焦燥感を覚える人、何かを始める上でスタートダッシュをかけたい人などこれからの生き方を考えたい、見直したい人向けの本だと思います。一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

かくいう私も「大きく失敗することは無くても、大きく成功することもない」。そんな生き方に焦燥感を覚えないわけでもないです。

限りある人生がもっと実りのあるものになるように、日々にドライブとレバレッジをかけ、自らの投資脳を磨いて挑戦する毎日を送りたいと思います。

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