どうも、たっつんです!
株式市場で囁かれる「アノマリー」ですが、そろそろ意識しておきたいのが「セルインメイ」です。
「5月は株価が下がりやすいぞ〜」という内容のものですが、過去のデータを検証すると意外な結果が見えてきました…!
セルインメイ(Sell in May)
セルインメイ (Sell in May) とは、株式市場において、5月を境にして株価が下落する傾向があるという投資アノマリーのことを指します。
この現象は、主に北半球の国々で見られます。5月は、企業決算発表のピークが過ぎ、夏季休暇シーズンに入るため、市場の流動性が低下し、投資家たちが利益確定を行い、市場から退場することが多いためです。その結果、株価が下落する傾向にあります。
一方で、11月に入ると、クリスマス商戦が控えており、企業業績の改善や景気回復の期待から、株価が上昇することが多いとされています。このため、セルインメイには11月まで株式市場から離れるという投資戦略が存在します。
しかしながら、セルインメイが必ずしも常に当てはまるわけではありません。市場環境や世界経済の動向によっては、逆に5月以降に株価が上昇することもあります。
一方で、セルインメイを意識した投資家たちが早めに利益確定を行い、市場から退場することで株価が下落することもあります。
投資アノマリーは、過去の市場動向を分析して得られるデータに基づいているため、将来にわたって必ずしも当てはまるわけではありません。そのため、投資判断をする際には、慎重に分析し、多角的に情報を収集することが大切です。
米国株 S&P500に関して
たとえば、アメリカのS&P500指数を見ると、1928年から2020年までのデータを集計した結果、5月から10月までの間に平均して0.1%下落し、11月から4月までの間には平均して7.5%上昇するという結果が出ています。
(当然、過去のデータに基づく投資判断は将来の市場動向を完全に予測するものではありません。)
約100年に近い期間において、5月の平均下落率は僅か0.1%でした。「株価が下がる!」というよりは「株価が上がりづらい!」という方が正しいのかもしれません。
一方で11から4月までの期間で平均して7.5%上昇しているとのことで、利益確定をするなら4月がベターとも言えそうです。
日経平均株価について
日本においても、セルインメイ現象が観測されることがあります。日本の株式市場では、東京証券取引所の日経平均株価を指標として見ることが一般的です。
日経平均株価の過去のデータから見ると、5月から10月までの間に株価が下落する傾向にあることが示唆されています。例えば、過去20年間のデータを見ると、2000年から2019年の5月末の日経平均株価は、年間平均で2.5%下落しています。ただし、毎年同じような傾向があるわけではなく、年によっては5月から10月までの間に株価が上昇する年もあります。
また、日本の株式市場は、アメリカの株式市場と比べて夏季休暇の影響が比較的大きいため、7月や8月には株価が低迷することがあることも注意が必要です。投資判断をする際には、慎重に分析し、多角的に情報を収集することが重要です。
2023年5月は?
例年の傾向として、5月の株価は強いとは言えないことが分かりました。
では今年の日本株はどうなのでしょうか?足元では8連騰しており、かなり相場が強い状況です。
このまま継続してくれれば…とは思いますが「山高ければ谷深し」というもので、相場が上がり続けることは絶対にありません。
上昇圧が強ければ強いほど、下がり始めた時の勢いがあります。4月に調子良く上がれば、5月に下げてしまっても何ら不思議ではありません。
ということで、少しずつ利確とベア戦略をとってもいい頃合いかと判断しています。目先は日経平均29000円を目処にベア買いを始めようかと…。
5月を越えれば次は夏枯れ相場も視野に入ってきますし、毎年この時期は相場が上がりにくい季節で嫌なムードを感じますね。
「休むも相場」の格言通り、難しい相場の時期は何もしないでいるのも戦略かもしれません。